2012年01月26日

841号@ビニールハウス A1月の大槌炊き出し

畑情報
 ひと月以上も雨の降らない状態が続いていただけに、週末に降った冷たい雪と雨は畑には恵みのお湿りとなりました。ただ、畑で寒さのために枯れかけている葉物がこの雨で復活することはあまり期待できません。春にむけてビニールトンネルやハウスを利用して、少し早めに種を播くことで春先の野菜の端境期を短くするようにする予定です。
 畑の中にあるビニールハウス。ちょうどこれからが最初の種まきの時期になります。ハウスの中にマルチをはり、春大根、かぶ、小松菜などの葉物を少しずつ播いていきます。ただ、今はハウスの屋根がない状態です。ハウスを建ててから張り替えずにいたビニールが屋根の真ん中から裂けてしまい、ハウスの機能が果たせなくなってしまいました。ちょうど雨の予報が出ていたため、雨水でハウス内を湿らせる機会でもあるので、屋根のビニールを張り替えることにしました。
 ビニールハウスなどで使うビニールの多くは農ビと呼ばれるものです。農ビは比較的安価でもあり量販店でも簡単に手に入るのですが、問題は処理にあります。塩化ビニール製のために不適切に燃やすとダイオキシンが発生してしまいます。もちろん、今は農家が焼却することは禁止されており、JAなどが定期的に収集するようなシステムになっています。
 農ビに対して、今はポリオレフィンを使ったPO系のビニールを使うことも増えてきました。PO系ビニールは農ビに比べると軽く、裂けにくいなどの特徴があり、燃やしてもダイオキシンの発生がないことなどが特徴です。値段も耐久性や厚さによって幅がありますが、一昔前に比べると手ごろな価格となってきました。一時、近くの量販店でもPO系のものが多く売られていましたが、今はまた農ビ中心になってしまい、PO系のビニールを買うのはインターネットで注文するようにしています。
 大寒を過ぎ、これから少しずつハウスの温床を利用した種まき、苗作りが始まります。今週中には踏み込み温床の最初の踏込をし、発酵熱が30度ほどに落ち着いたらキャベツやレタスなどの種を播きます。その後、ピーマン、なすなど育苗期間の長いものの種を播きます。これからしばらくは例年よりも寒い日が続く予報になっていますから、育苗も気を使います。
大槌報告
1月21日、大槌のお弁当の配食に行ってきました。冬の東北の道は厳しいです。天候によっては、通行止めなども覚悟しなければなりません。現地の方々のアドバイスにより、厳冬期は配食の食数を少なくし、こちらから行くのも最小限の人数で公共交通機関を使って行くことになりました。
調理の会場も、わらび打直集会場という初めての場所です。前日に到着するようにすべての機材と食材を宅急便で送りました。全部で15箱。ちょっとした引っ越し荷物のようです。
釜石のビジネスホテルに前泊して、レンタカーで午前6時に大槌に向かいました。釜石のホテルは被災地域の真っただ中にあります。周辺の商店街は、きれいに片付いている店もありますが、中にはまだがれきが残されているところもあります。ホテルの前のローソンは営業していますし、周りの飲み屋、炉端焼きなどは営業を再開していました。煌々と明るいコンビニと見慣れた炉端焼きのチェーン店の看板とがれきの残るビルが並んでいる姿は、なんとも不思議な感じですが、数か月前は見る影もなく、人の気配もなかった夜の町が確かに復興してきているのだと感じることができました。
6時半ころに集会場につくと、食生活改善員(以後食改)と集会場の管理人の方が、待っていてくれました。さっそく荷物をほどいて、調理に取り掛かります。今回の配食は100食。食改の方々との作業は今回で4回目です。作業のほとんどを食改の方にお願いしました。震災以前にもお弁当の配食をしていた方々なので、雪花菜くらぶのやり方にも慣れてきて、作業はとてもスムーズになりました。
食生活改善員というのは、全国的な組織ですが、岩手は当初から活動の盛んな場所です。特に大槌は、人口15000人に対して、220人の会員というとても大きな主婦の組織です。220人の主婦の後ろには220の家族がいるわけですから、その影響力や情報力たるや素晴らしいものがあります。雪花菜くらぶの配食活動は、この食改の方々と協力しながら、今後も続けていきたいと考えています。配食の基盤がしっかりしたら、こちらからいろいろな人に参加してもらう交流活動などもしていけると良いと考えています。

ニックネーム gabare at 13:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

840号乾燥と厳しい寒さ

畑情報
  年が明けてからも寒い日が続いています。鶏用に汲み置きしえいるバケツの水は毎朝氷が張っています。太陽が昇ってからもしばらくしないと畑の霜も融けず、野菜も凍ったままです。
 この冬はラニーニャの影響で寒さが厳しいと言われています。日本農業新聞に掲載されている一か月予報を見ると、関東は今週、来週と平年よりも気温が低い状態が続く見込みです。1月下旬から2月にかけては少し気温が高めの日が増えそうです。
 そして深刻なのが降水量です。東京ではひと月近く連続して乾燥注意報が出されるなど、降水量は平年の4%ほどの1.5ミリしかありません。先日の日本農業新聞の記事でも、この少雨の影響が農作物に影響を与えていると書かれていました。からからに乾燥し、寒さが厳しいなかで、特に葉物野菜は葉先が枯れてしまっています。比較的低温に強く、この時期でも株が大きくなるはずだった京菜や水菜もすっかり成長がとまり、葉っぱは枯れてきています。雨でも雪でも降ってくれないと枯れ死してしまいそうなほどです。
 一方で日本海側では平年を上回る雪が降り、果樹の枝が折れたり、ハウスが倒壊するなどの被害がでる恐れが出てきました。夏場の豪雨や高温で痛めつけられ、今度は大雪と少雨に悩まされるなど、1年を通してほどほどの気候というものが少なくなっています。農家の心配はつきません。
 寒さで産卵が減るのでは心配している鶏ですが、今のところは減る様子がありません。昨年、10月の終わりになってから入れたヒヨコたちも寒さに負けずに元気です。ただ、11月の終わりごろから12月にかけてヒヨコの大敵、コクシジウムという病気のような症状で、十数羽のヒヨコが被害にあいました。このまま症状が拡大するかと心配していましたが、どうにか収まり、その後はひとまわり成長した感じです。寒くなる時期での育雛のため、産卵の開始も少しおそくなるかもしれません。
 寒さは依然厳しいですが、少しずつ春に向けて農作業を進める時期になりました。枯れてしまいそうな葉物にかわり、3月〜4月にかけて収穫できそうな野菜の種まきを始めました。もちろん冬のど真ん中ですから露地では育てることができません。今の時期はトンネルを利用しての栽培になります。
 昨年、小松菜の種を播く予定で作った畝がそのままになっていたので、表面だけを軽く耕し、小松菜と法蓮草の種を播きました。畑はからからの状態なので、たっぷりと水やりをしてからトンネル用の支柱をたて、使い古しのビニールをかけました。ところが、このビニールの長さが足らず、ひとつの畝は2枚のビニールで、もう一つの畝は3枚のビニールを使ってトンネルとしました。
 毎冬、トンネルを使って小松菜やダイコン、かぶなどを育てますが、冬場の吹く赤城おろしの勢いで、何度もトンネルのビニールをかけなおすことになります。トンネル全体をひとつのビニールで覆うのが本来ですが、いくつかを合わせていくとどうしても重なっているところから風が入り込み、気が付くとトンネルがはがされているのです。
 今年は補強をしっかりしようと、ゴム状の紐を買ってきてトンネルのビニールを抑えることにしました。しかし、種まきをした翌日、冷たい強風が吹き荒れました。やはり懸念したとおり、一部のビニールがめくりあがっていました。すぐにその部分に土をかけて直したのですが、用事を済ませて戻ってくると一部どころか、ほぼすべてのビニールが風にあおられて飛ばされていました。強風のなかでは直すこともできず、結局次の日までそのままの状態で放置し、翌日もう一度ビニールをかけ直し、支柱にビニールを止めるストッパーも取り付けました。あまりビニール類を使わずに育てる方が良いと思っていたため、ビニールトンネルをうまく使いこなせません。たぶん、今回も風で飛ばされては直すということを繰り返すことになりそうです。
 春に向けての作業は育苗ハウスでも始まります。ハウスの中に育苗用の踏込温床を作る準備をしています。昨年の育苗で使ったポットや苗箱などを整理し直し、温床を作る場所を確保しました。温床に使う落ち葉は例年通り、高校からもらってきたものです。ビニール袋に入れられている落ち葉を放射線測定器で測り、値を確認したものです。砂が多めに混じっていたものは、ほかに比べるとやや値が高めだったので、使わずにはじいています。温床で踏み込むことで値がどう変化するかも確認しながらの対応になります。

ニックネーム gabare at 13:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

839号笑う門には福来る〜〜何度でもたつ上がる

畑情報
 
 たくさんの出来事があった2011年、私たちに突き付けられた課題は大きくて重いものでした。どれもすぐに答えがでるようなものではありませんが、被災地だけでなく、日本の各地で前向きな動きが出てきているのも確かです。今年は復興元年と言われています。
今までは当然と思っていたことを一つずつ検証しながら、新たしい仕組みや関係を作っていく年になってほしいと思います。
 ここしばらく雨が降らず、乾燥した状態が続いています。気温も低い日が多く、鶏用のバケツの水は毎朝氷が張っています。野菜の収穫も太陽が昇って、霜が融けてからでないとできません。また乾燥しているために枯れてしまうところが増えてきました。ただ、見栄えは悪いですが、寒さから自分を守るために野菜自体の甘さは強くなっています。作物のたくましさを感じることができるのも、この寒い季節です。
 1月を迎え、そろそろ今年の農作業もスタートします。年末からお正月にかけて、今年の春に育てる野菜の種を選び、種苗会社に注文しました。ガバレの畑は(合鴨の田んぼは申請していませんが)有機JASの認定を受けているのですが、種に関しては有機の種を使っていません。本来は種も有機圃場で採取されたものを使うことが求められます。欧米ではオーガニックの種として多種類のものが販売ルートに乗っていたり、有機や自然農法の畑で種を採り続けた固定種も多様なものが売られています。しかし、日本では有機の種として販売されているものはほとんどありません。
 種どりをするには、種どりの技術と、他の品種と交配することがないような環境が必要になります。たとえば小松菜の種を採り続けようとすると、一番大変なのは他のアブラナ科の野菜の花が近くにないような環境を整えることです。アブラナ科の野菜はキャベツや白菜、ブロッコリー、小松菜、水菜・・・などたくさんあります。種を採ろうと思っている小松菜の花が咲く頃は、ほかの野菜も花を咲かせています。その花の花粉をミツバチなどの虫や風が遠くまで運び、同じアブラナ科同士の野菜で交雑が起こってしまいます。
小松菜の種を採ったと思って種を播くと、小松菜とは似ても似つかない葉物野菜ができてしまうことがあるのです。それを防ぐにはかなり広い範囲で小松菜以外のアブラナ科の花を摘み取るなどしないといけません。日本では山間地の集落ごとに一つの品種のみの種採りをすることで、その野菜の遺伝子を守ってきたようです。でも高齢化や集落としての機能が低下してしまうと、種採りができる環境ではなくなってしまい、今では種を採るのはアジアや欧米などの海外がほとんどです。
 このような種採りの状況に加え、有機農業の割合が小さい日本では、種苗会社が積極的に有機の種を販売することはありません。このところ、特定の地方で採りつづけられていた固定種などが地方野菜として種を売っているのも見かけるようになりましたが、主流はF1という交配種です。
 日本の有機農家でも種採りを積極的に行っている人はいますし、自家採取した種を持ち寄って種苗交換をし、有機の種の割合を増やしている人もいますが、誰でもが自由に有機の種を買えるところまでは行っていません。また、自家採取した種は生育にばらつきがあったり、自分の畑に順応するまでは年数が必要であったりするために、有機農家が種採りにさく時間と労力を確保するのが大変だという状況です。
 そんな日本の有機種苗の現状もあるため、有機JASでは、有機種苗を使えない理由があれば有機の種でなくても認めています。残念なことですが、ガバレの種もほとんどが交配種で非有機の種です。過去にもトマトなどの種を採りつづけたことがありますが、途中で品種がわからなくなってしまったり、種を採る前に全滅してしまったりと、続けることができませんでした。在来種である大豆やゴマ、ハーブなどは種採りを続けています。今年の課題の一つは、種採りをする品種を増やすことです。
 毎年、1月2月に行っていた鴨の会ですが、昨年の合鴨が田んぼから消えてしまったために実施することができなくなりました。楽しみにしていた方もいらしたので、鴨の会のかわりになる企画を考えています。また、去年は中止していた畑の子どもたちのような企画も、ガバレにとっては必要なものだとも思っていますので、どんなことができるのかをこれから検討していきたいと思っています。
今年もよろしくお願いします。

ニックネーム gabare at 13:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする